清水次郎長 のバックアップ(No.16)

• 1820年1月1日、駿河国有度郡清水町美濃輪に船頭三右衛門の次男として生まれる。
  その後母方の叔父次郎八の養子となる。次郎八の所の長五郎から次郎長の渾名で呼ばれる。
• 1829年、粗暴な性格の為、由比倉沢の伯父兵吉の元に預けられる。
• 1834年、養家に戻るが百両を持ち逃げし、それを資金に米相場で巨利を博し、清水に戻り家人を驚かす。
• 1839年、旅の僧に余生が25歳と予言され、任侠の道を志す。
• 1842年、江尻にて芝居見物の後、酔って帰路につくおりに闇討ちに会い瀕死の重傷を負う。これを機に生涯禁酒を誓う。
  博打のもつれから人を斬り、家業であった甲田屋を姉夫婦に譲り無宿者となり清水を出る。
  三河の地にて吉良の武一より剣術を学ぶ。
• 1845年、清水に戻り、甲州津向文吉と駿州和田島太左衛門の喧嘩を庵原川にて仲裁。
• 1846年（弘化3年）頃、尾張大野（現・常滑市大野町）の賭場にて、廻しを質草に取られ困っている力士時代の八尾ヶ嶽宗七（後の保下田久六）と出会い、八尾ヶ嶽宗七を弟分とする。
• 1847年、江尻大熊の妹（初代お蝶）をめとり清水仲町妙慶寺近くに世帯を持つ。
• 1850年（嘉永3年）、一宮久左衛門を殺害した八尾ヶ嶽宗七と力士仲間の八万騎力蔵、畝比山清蔵、柏木石松、富士颪熊五郎、三国岩仲蔵、一ノ浜浜五郎、男山牛之助らを匿う。彼らを手厚く持成した次郎長は、上州館林の江戸屋虎五郎へ添状を書いて紹介する。これが縁となり、八尾ヶ嶽は江戸屋虎五郎の弟分となり名を久六と改める。
• 1858年、甲州祐天仙之助と江尻大熊の間に争いが起こり、次郎長と大熊は祐天仙之助の親分である甲府の隠居三井卯吉を斬る。
  この為役人に追われ、お蝶・子分と共に瀬戸の岡一の家に身を寄せる。
  お蝶が病に倒れ、移った先の名古屋の兄貴分・幅下長兵衛の家で帰らぬ人となる。
• 1859年、かつて親身になって世話をした保下田久六の密告により兇状持ちの次郎長を匿っていた幅下長兵衛宅で捕吏に踏み込まれ、次郎長は逃げ切るが、幅下長兵衛は次郎長らを隠匿した罪で捕われ牢死する。
• 清水大政、森石松等を連れ金毘羅参拝後に同年6月、知多半島の乙川にて保下田久六を斬り、幅下長兵衛の怨を晴らす。久六は次郎長の弟分でありながら長兵衛の危機に素知らぬ振りを通した上に二足の草鞋を履き、官憲の手先として長兵衛の逮捕に貢献していた。この事情を知った次郎長の逆鱗に触れたとされる。
• 1860年、保下田久六制裁の願果たしに、森石松を金毘羅神社へ代参に向ける。
  参拝後、見請山の鎌太郎のもとを訪れた石松は、鎌太郎からお蝶葬儀の際に届けられなかった香典二十五両を託される。帰路遠州笠井の寺島の常吉を訪れた際、懐の二十五両を狙われ、都田吉兵衛、都田梅吉兄弟に惨殺される。
• 1861年、梅陰禅寺住職の振舞ったふぐにあたり、角太郎、喜三郎が死亡。
  密かに森石松の敵討ちを計画していたため、これを逆に利用して一家全員がふぐにあたると噂をたて、これを耳にした都田吉兵衛は好機とばかり徒9人を引き連れ清水に押し寄せる。いち早く都田吉兵衛らの清水入りを知った次郎長は清水大政、清水小政、相撲常吉、清吉らと共に酒亭駕篭屋にて彼らを奇襲。森石松の仇を晴らす。
• 1862年、勢力を伸ばしていた甲州黒駒勝蔵は興津盛之助?に乱暴を働くなど悪事の限りを尽くし捕吏の追うところとなる。遠州に逃れた勝蔵を捕らえるべく、中泉番所は大和田友蔵に依頼。加勢した次郎長は勝蔵を甲州に追いやる。
• 1864年、清水襲撃の資金集めを強要された勝沼三蔵?は次郎長に救援を求める。
• 1866年、桑名の穴太徳次郎に縄張りを奪われた伊勢の神戸長吉は吉良仁吉に救援を求め、清水一家の22人も仁吉に加勢する。
• 荒神山にて穴太徳次郎、黒駒勝蔵の徒130人余を相手に闘い穴太徳次郎の弟分角井門之助を倒すが吉良仁吉、法印大五郎は命を落とす。
  次郎長は憤慨しさらに480名の動員、長槍170本、鉄砲40丁、米90俵を船に積み、穴太徳次郎に再び挑む。穴太徳次郎らは恐れおののき、ひたすら陳謝のみで和議を受け入れた。
  この一件以来清水次郎長の貫禄は増し、その名は全国に知られる事となる。
• 1868年、駿府町奉行が廃止され、伏谷如水駿府町差配役となり駿府の治安にあたる。これに伴い次郎長を街道警固に命じ、それまでの罪科を免じ帯刀の許可を受ける。
  幕府の軍艦咸臨丸、清水港内で官軍に攻撃され乗組員は全員死亡。
  湾内に浮かぶ幕軍の屍を次郎長が収容し向島に葬る。
• 1869年、三河に行って留守の間、久能新番組の木暮半次郎に二代目お蝶が斬られ死す。啓次郎らがこれらを追い久能寺前で討つ。
  この頃、山岡鉄舟は咸臨丸事件の次郎長の話に感銘し「壮士の墓」の墓碑銘を揮毫して与える。
  三州西尾の藩士の娘をめとる（三代目お蝶）。
• 1873年、山岡鉄舟の肝いりで平井亀吉と浜松の花屋で和解、立会人に辺見貞蔵らがいた。
• 1874年、囚徒を使役し富士裾野の開墾を始める。
• 1875年、向島に波止場の建設を始める。また回漕問屋に蒸気船の運行を説く。
• 1878年、山岡鉄舟、天田五郎を次郎長に引き合わせ、次郎長の家に逗留し「東海道遊侠伝」の執筆を始める。
• 1884年、「東海道遊侠伝・一名次郎長物語」が東京与論社より出版。
  博徒の一斉刈込みにより静岡井之宮監獄に収監されるも翌年、特赦放免となる。
• 1886年、向島波止場周辺に旅宿「末廣」を開業。記念に鉄舟揮毫の扇子を千本配る。
• 1887年、興津清見寺に咸臨丸殉難者記念碑の除幕式を行なう。
• 1893年、死去。墓所は梅蔭禅寺。

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