石間春夫の編集

* 石間春夫 [#w2cbfdfa]
''石間春夫''（いしま はるお 1930年3月19日-1990年1月4日）は日本のヤクザ。指定暴力団・五代目[[山口組]]舎弟、[[初代誠友会>誠友会（山口組）]]総長。
** 略歴 [#w4b39fd0]
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-1930年（昭和5年）3月19日、北海道夕張郡長沼町で生まれる。
-1944年（昭和9年）、久里浜の海軍対潜学校を卒業し、大湊警備府所属の海防艦137号に配属された。
-1945年（昭和10年）の終戦後、北海道夕張郡長沼町に復員。すぐに長沼町で愚連隊を組織した。
*** 北海道同志会を結成
-後に石間春夫は、「長友会」の長岡宗一、愚連隊の谷内二三男と、五分の兄弟盃を交わし、三派を統合して「''北海道同志会''」を結成、初代会長に長岡宗一が就いた。

-同年10月、[[柳川組>柳川組（山口組）]]若頭・[[谷川康太郎]]が、日本プロレスの札幌興行で力道山の用心棒として札幌市入り。
-同月、長岡宗一は[[谷川康太郎]]と五分の兄弟分となる。
長岡宗一は、石間春夫に[[谷川康太郎]]を紹介し、兄弟分になったことを報告したが、間もなく、石間春夫は警察に逮捕される。
*** 柳川次郎の舎弟へ
-[[谷川康太郎]]は長岡宗一に[[柳川組>柳川組（山口組）]]組長・[[柳川次郎]]を紹介し、[[柳川次郎]]の舎弟となることを打診。
長岡宗一は、石間春夫と谷内二三男の3人一緒に[[柳川次郎]]の舎弟になることを望み、根回しに動いた。
-1958年（昭和33年）2月10日に起こった柳川一派と鬼頭組との乱闘事件や、[[明友会事件]]を知った石間春夫は、[[柳川次郎]]の舎弟になることを決めた。
*** 北海道同志会の柳川組加入
-1962年（昭和37年）暮れ、長岡宗一、石間春夫、谷内二三男は[[柳川次郎]]の舎弟となり、「''北海道同志会''」は、長岡宗一の自宅兼事務所に「[[柳川組>柳川組（山口組）]]北海道支部」として看板を掲げ、支部長には長岡宗一が就任した。
-1963年（昭和38年）秋、長岡宗一は、札幌北警察署に覚醒剤取締法違反で逮捕され、罰金50万円・懲役2年6ヶ月の実刑判決を受け、釧路刑務所に服役。

-1964年（昭和39年）1月、「暴力取締対策要綱」が作られ、同年2月、警視庁は「組織暴力犯罪取締本部」を設置し、暴力団全国一斉取締り（「第一次頂上作戦」）を開始した。

-同年7月26日、兵庫県有馬温泉のホテル池之坊「満月城」で、[[谷川康太郎]]の二代目[[柳川組>柳川組（山口組）]]組長の継承披露式が執り行われた。
長岡宗一は、[[柳川次郎]]の舎弟から、兄弟分だった[[谷川康太郎]]の舎弟に直った。

-同年暮れ、石間春夫は、旭川刑務所で[[加茂田重政]]と知り合ったが、間もなくして[[加茂田重政]]は、千葉刑務所へ不良押送された。
-その後、石間春夫は旭川刑務所を出所した。

-1965年（昭和40年）3月11日、[[柳川組>柳川組（山口組）]]に対する第一次頂上作戦が本格化し、[[柳川次郎]]は収監され、名古屋刑務所に服役。

-同年11月、[[柳川組>柳川組（山口組）]]北海道支部長・長岡宗一が釧路刑務所を出所。
3日後、長岡宗一の放免祝いが、定山渓温泉のホテルを借り切って行われ、長岡宗一は、放免祝いの席で引退を宣言し、石間春夫が[[柳川組>柳川組（山口組）]]北海道支部支部長に就任した。
*** 柳川組の解散
-1969年（昭和44年）4月8日、[[柳川次郎]]は、二代目[[柳川組>柳川組（山口組）]]・[[谷川康太郎]]組長を大阪刑務所で説得し、[[柳川組>柳川組（山口組）]]の解散の同意を取り付けた。
谷川康太郎が署名した「解散声明書」及び、柳川次郎が署名した「解散同意書」の日付は、1969年（昭和44年）4月9日付。

-同年8月、[[柳川次郎]]と[[谷川康太郎]]は「[[山口組]]本家に無断で組を解散した」事を問われて、三代目[[山口組]]組長・[[田岡一雄]]から絶縁。
これをもって[[柳川組>柳川組（山口組）]]と本家・三代目[[山口組]]に対する、警察の「第一次頂上作戦」は終結することとなった。

-谷内二三男は独断で脱退を決め、源清田一家・萩原敬士の舎弟となり、萩原敬士や源清田長江四代目・塚本修翠、本郷清らを通して、小高龍湖に詫びを入れた。
*** 北海道誠友会
-1970年（昭和45年）、谷内二三男は、旧「[[柳川組>柳川組（山口組）]]北海道支部」を「北海道誠友会」と改称。
谷内二三男が「北海道誠友会」会長に、[[田村武志]]が副会長に就任。石間春夫は服役中だったため、相談役となった。
北海道誠友会は、「[[山口組]]とは縁を持たない」という条件で、北海道のヤクザ組織から設立を認められた。
*** 北誠会を結成
-同年6月、石間春夫は宮城刑務所からの出所前日に、[[柳川組>柳川組（山口組）]]が既に解散していること、小高龍湖の肝煎りで北海道誠友会が結成されたこと、会長に谷内二三男が就任したこと、自分が相談役になっていることを知る。
-石間春夫は、すぐに北海道誠友会から脱会し、旧[[柳川組>柳川組（山口組）]]北海道支部幹部らとともに「北誠会」を結成した。

-その後、谷内二三男は病気で引退。二代目北海道誠友会会長に[[田村武志]]が就任。
*** 初代誠友会の結成
-1970年（昭和45年）、「北誠会」会長・石間春夫と「二代目北海道誠友会」会長・[[田村武志]]は、「北誠会」と「二代目北海道誠友会」を統合して「[[初代誠友会>誠友会（山口組）]]」を結成、[[初代誠友会>誠友会（山口組）]]総長に石間春夫、総長代行に[[田村武志]]が就任した。
石間春夫は[[初代誠友会>誠友会（山口組）]]において総長呼びは自身一代限りとした。
-その後、[[初代誠友会>誠友会（山口組）]]は北海道の親睦団体・[[北海道同行会]]に参加。

-1978年（昭和53年）1月、石間春夫は覚せい剤取締法違反で逮捕された。
-1979年（昭和54年）2月、肝硬変の悪化により、保釈金5000万円を支払って保釈となり、札幌市内の病院に入院した。

-1980年（昭和55年）4月21日、北見市の[[奥州金子一家]]小林四代目・花田章は、[[奥州金子一家]]四代目を同門の者に譲って、三代目[[山口組]]若頭補佐・[[加茂田重政]]の舎弟となった。
これがきっかけとなり、[[山口組]]と[[北海道同行会]]の抗争事件が勃発した。

-[[北海道同行会]]の総会で、石間春夫は北海道内のヤクザ組織の一本化を主張したが、[[鍛冶屋宗家]]、[[越路家連合]]、[[三心会]]佐々木宗家、伸明会、[[佐藤睦会]]、[[関東小松家]]、[[奥州金子一家]]が反対し、主張は通らなかった。

-1981年（昭和56年）8月、石間春夫は一審で懲役6年の判決を受け、長期入院していた病院から拘置所に移され、控訴したが二審では懲役3年6ヶ月の判決を受け、札幌刑務所の病舎に収監された。
-1984年（昭和59年）夏、石間春夫は札幌刑務所に収監されたまま、私文書偽造容疑で裁判を受けた。

-同年、札幌刑務所で石間春夫は[[山口組]]・[[一会>一会（山口組）]]会長・[[野澤儀太郎]]と面会したが、この面会で[[野澤儀太郎]]は石間春夫に、[[山口組]]への参加を促すことはなかった。
-同年秋、札幌刑務所に[[山口組]]若頭補佐・[[渡辺芳則]]と、[[山口組]]若頭補佐・[[桂木正夫]]が、石間春夫の面会に訪れ、年明けに[[竹中正久]]と[[山口組]]若頭・[[中山勝正]]が面会に来ることを告げた。

-同年8月5日、[[山一抗争]]が勃発。

-同年秋、札幌刑務所に収監されたまま、私文書偽造容疑で起訴された。
*** 山口組加入
-1985年（昭和60年）4月5日午後3時、[[山口組]]本部事務所で[[山口組]]の定例会が開かれ、[[山口組]]本部長・[[岸本才三]]が直系組長85人に対して、石間春夫の舎弟待遇での[[山口組]]加入が発表された。

-1989年（平成1年）1月21日午前0時40分、満期釈放で宮城刑務所から出所。
-同日午後、初代[[誠友会>誠友会（山口組）]]本部で放免祝いが行われ、[[渡辺芳則]]や4人の[[山口組]]直系組長などが参加した。

-同年2月、室蘭市で[[誠友会>誠友会（山口組）]]と飯島安達連合睦会との抗争が勃発。

-同年7月20日、[[山口組]]緊急幹部会が開かれ、若頭・[[渡辺芳則]]の五代目[[山口組]]を継承が決定。
同日、本家大広間で五代目継承相続式典が行われた。
石間春夫は[[渡辺芳則]]五代目の舎弟に直った。

-同年9月27日午前2時50分ごろ、札幌抗争が勃発。

-同年12月、[[右翼団体>日本の右翼団体]]・[[維新天誅会]]の訪問を受け、受け取ったお歳暮ののしに「[[共政会]]」と書かれてあったため、[[維新天誅会]]が[[共政会]]傘下だと知り、北海道内では[[山口組]]以外のヤクザ系[[右翼団体>日本の右翼団体]]の活動を認めないと宣言した。
-1990年（平成2年）1月4日午後4時すぎ、石間春夫は北海道神宮近くで[[共政会]]系[[維新天誅会]]会員2人に射殺された。
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