北関東抗争
北関東抗争(きたかんとうこうそう)は、2003年4月から6月にかけて関東北部の各地で発生した、五代目山口組・弘道会と住吉会・住吉一家親和会の抗争事件。
交戦組織
経緯
- 2003年4月、弘道会・東海興業舎弟頭補佐大栗組と、住吉会・住吉一家・親和会・田野七代目が栃木県内の運転代行業の利権などを巡って衝突。
和解の為に話し合いがもたれるが決裂した。
- 同月18日午前3時頃、田野組員が大栗組事務所に保冷車を突入させた事をきっかけに抗争が始まった。
- 朝方、田野事務所に十数発の発砲事件。 他、組関係と見られる栃木県内の会社、マージャン店、住居などへ立て続けに発砲事件。
- 同月19日、群馬県大泉町で親和会・光京睦会幹部・西田組組長・西田孝雄が組事務所駐車場で車から降りたところを射殺される。
- 同月21日、大栗組事務所に警戒中のパトカーを押しのけ2度目のダンプカー突入。
午前11時頃、栃木県氏家町の県営住宅駐車場で、田野幹部・関谷弘美が銃撃され病院にて間もなく死亡。
- 同月23日、茨城県岩瀬町の親和会・大和屋六代目・大塚組の事務所に4トントラックが突入。
- 同日、栃木県警が栃木県内の大栗組事務所と田野事務所に、宮城県警が仙台市内の東海興業事務所に、暴対法に基づき「組事務所の使用制限」の仮命令を発出。
- 5月5日未明、名古屋市中村区の弘道会本部事務所付近の路上で、弘道会・司龍興業組員が交差点で車に乗っている所を銃撃され全治1ヶ月の重傷。
午後2時55分頃、栃木県佐野市の住吉一家・親和会・光京睦会本部事務所で、光京睦会特別相談役・野沢昇平と、光京睦会・鈴木組組員・渡辺利敬が正面玄関から侵入した男に銃撃され2人とも病院に運ばれたが死亡。
午後9時25分頃、宇都宮市の親和会・下馬木七代目本部付近の路上で、警戒中の親和会・勘助十二代目・船山組組員・井野靖が近づいてきた車から降りた男に銃撃され重傷。
- 同月6日、群馬県桐生市にある住吉会系事務所に発砲。
同日、茨城県土浦市の山口組系組員宅に発砲。
- 同月9日、愛知県警が弘道会本部事務所に、暴対法に基づき「組事務所の使用制限」の仮命令を発出。
- 同月13日、栃木県警が親和会本部事務所と光京睦会総本部事務所に、暴対法に基づく「組事務所の使用制限」の仮命令を発出。
- 同月14日午後3時40分頃、栃木市にある栃木女子高校正門前の郵便局駐車場で、親和会・栃木二代目・樺山組組員・舟橋一也が車に乗った男から銃撃され死亡。
- 同月15日、すでに仮命令の出ている東海興業、大栗組、田野の事務所に「組事務所の使用制限」の本命令が出された。
- 同日、弘道会本部が傘下組織に抗争中止命令を出した。
- 同日深夜、山形県山形市内の路上で、弘道会系組織関係者が車に乗っている所を三人組の男に銃撃され重傷。
- 同月19日、福島県福島市内のコンビニエンスストア駐車場で、弘道会系組員が銃撃され軽傷。
- 同月20日、山形市内の弘道会・高橋興業事務所があるマンションに5発銃弾が撃ち込まれた。。
- 同月23日午後10時45分頃、仙台市内の東海興業幹部自宅玄関付近で爆発音があり、のちに鉄パイプ爆弾が爆発したことが判明。
- 6月12日午前、東京都内のホテルで、弘道会と親和会の最高幹部が話し合い抗争終結に合意し、和解が成立した。7県にまたがり死傷者7名を出した抗争は終結した。
- 弘道会は、抗争の当事者である大栗組の看板を下ろす事となったが、親和会はわずか2か月で組員5人の命を奪われた。
なお、2005年頃に大栗組は名称を大道興業として弘道会の直系組織に昇格している。
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