波谷守之
波谷守之(はだに もりゆき、1929年11月28日 - 1994年11月2日)は日本のヤクザ。波谷組組長。元・三代目山口組若頭補佐・菅谷政雄舎弟。
人物像
- 最後の博徒、天一坊と呼ばれた。
- 日本国内で1、2位と言われる程、正常な心理者が驚愕する桁違いの大金を賭け、勝っても負けても眉一つも動かさず、
その所作を見た者は、漢惚れする位の姿だったという。かつては三代目山口組若頭補佐・菅谷政雄もその一人であり、
稲川会会長・稲川聖城をはじめ、後の四代目山口組組長・竹中正久は、「波谷の博打は間違いなく日本一や」と認めていた。
- 金沢刑務所を出所した波谷を、いち早く取材した某芸能週刊誌の特集で述べていたが、例え博打で十億近い金額を波谷が勝利しても、
額面を用意出来ない興行主に対し追い込まず、また別の賭場で逆に波谷が大負けしても、興行主は決して波谷を追い込みしなかったという。
いずれも数日中にぎっしりと札束が詰まれた旅行バック数個が届けられ、同じく波谷も逆に同じように届けるという。
これは特定の誰が決めた訳でもなく波谷の場合はそうなっていたようである。
- 誌面や人伝で聞いても、波谷にはこの様な巨額の博打によるトラブル等は一切無かった。そんな所以から、「最後の博徒」と言われたのかもしれない。
- 元山口組顧問弁護士の山之内幸夫氏の逸話話しとして、ある日、北新地の新日本料理本店で映画の打ち合わせをした時、
偶然にも特別席に波谷が来店していると聞き、同席したことがあるという。
噂では聞いていた通り高級な着流しを着て、波谷は終始多くを語らず常に前で腕を組み、笑顔でその空間を楽しんでいたという。
略歴
- 広島県呉市阿賀町出身。
- 1945年(昭和20年)3月、広島市の博徒・渡辺長次郎?の若中となった。
- 同年12月、米軍による原爆投下により親分である渡辺長次郎?が死亡し、土岡組?の組長である土岡博?の舎弟となり土岡組?の若中になる。
- 1946年(昭和21年)3月、土岡博の舎弟・大西政寛?(通称・悪魔のキューピー)が中国から復員し、土岡組?に加入した。この頃の広島県呉市の山村辰雄(後の初代共政会会長)が山村組の看板を掲げ、進駐軍の木材運搬を行い経済力をつけていった。
- 1954年(昭和29年)10月、広島県に山村組組長と若頭の佐々木哲彦?の主導権争いに巻き込まれ(仁義なき戦い)、山村派小原組組員・平尾一三?は碁会所から出てきた波谷守之の実父、波谷吾一?を射殺した。土岡組?幹部・波谷守之は拘留中であった。
- 1961年(昭和36年)、波谷は大阪に戻り大阪市南区黒門市場に家を借りた。元土岡組?・折見誠三、河面清志、藤島章三、平畠行人、池田孝志、松本武、面寿一、向和敏、前原忠之、久山勝次、上野安芸男、平本隆広、松本八重子が集まった。
- 同年、道子と結婚した。
- 同年、松本武が、パチンコ店で、愚連隊互久楽会の若衆と喧嘩になり、菅谷組・浅野組事務所に逃げ込んだ。互久楽会の若衆は、山口組の代紋が入った看板を叩き割った。波谷守之は菅谷政雄に会い、看板が割られた件を謝罪した。菅谷政雄は「看板は、また作ればいいだけのこと」とし、波谷守之を不問とした。
- 1970年(昭和45年)11月、波谷守之は、三代目山口組若頭補佐菅谷政雄の舎弟となった。
- 1977年(昭和52年)1月、菅谷政雄は、秘密裏に三代目山口組直系昇格を進めていた菅谷組内川内組組長川内弘を破門とした。これをきっかけとして、三国事件が勃発した。
- 同年1月、三国事件に関与した組員の中に波谷組組員が参加していたことで逮捕状を出した。
- 同年8月31日午後9時過ぎ、阿倍野署の刑事2人は、波谷守之を殺人・銃刀法違反・火取法違反容疑で逮捕した。冤罪の始まりである(三国事件)。
- 1981年(昭和56年)11月25日、兄貴分である元三代目山口組若頭補佐・菅谷組組長の菅谷政雄が67歳で死去。その頃の波谷は冤罪により拘禁中であり、懲役20年を宣告され裁判で戦っていた。
- 1984年(昭和59年)9月13日、長い年月を費やして無罪を勝ち取った波谷守之は、金沢刑務所を出た。
- 1985年(昭和60年)波乱万丈の人生で、山下耕作監督「最後の博徒」のモデルになったのが波谷守之である。
- 1987年(昭和62年)11月24日、菅谷政雄の7回忌が行われた。波谷守之の交渉で、午前中には、一和会関係者が焼香し、午後には山口組関係者が焼香した。
- 1990年6月28日夜、山波抗争が勃発。
- 1994年(平成6年)11月2日、波谷守之は、大阪市阿倍野区の自宅で こめかみを拳銃で撃って自殺した。享年65。
- この項目は書きかけ項目です。
- 役職や名称等、人事の変更がされても、必ずしも最新の情報とは限りません。加筆、訂正して下さる協力者を求めています。
※誹謗中傷や悪戯、あらし行為、悪質な売名行為、他サイトの宣伝などは厳禁とします。
- 編集される際は「テキスト整形のルール(詳細版)」をご覧下さい。
- 編集を依頼される場合、他のユーザーに編集協力を依頼する時は下記の【このページの編集依頼】または【加筆・編集依頼】から編集対象のページタイトル・編集内容をできるだけ詳しく記載の上、依頼して下さい。
運営宛に編集依頼する時は【メールで編集依頼】から依頼して下さい。
【このページの編集依頼】