竹中 正
竹中 正(たけなか まさし -2014年5月)は日本のヤクザ。三代目竹中組組長。
来歴
- 四代目山口組組長・竹中正久は実兄、二代目竹中組組長・竹中武は実弟。
8男5女の兄弟で、このうちヤクザとなったのは、三男の竹中正久、四男の英男、五男の竹中正、六男の修、八男の竹中武であった。
- 1984年6月5日、竹中正久が山口組四代目に就任。
竹中武は「岡山竹中組」を率いていたが、竹中正久の後継者として二代目竹中組を引き受けるにあたり、姫路を拠点とする竹中組全体の組長に就任。竹中正は二代目竹中組相談役に就任。
- 同年8月5日、山一抗争が勃発。
- 1985年1月13日、竹中正久が殺害されるより前、竹中組相談役・竹中正は、神戸市内でプロレスラーのヒロ佐々木と会い、マイケル・ジャクソンの日本公演を依頼した。
この時、ヒロ佐々木は自分がハワイのマフィア組織「ジョン・リー一家」に籍を置いていると自己紹介したが、実はアメリカ連邦麻薬取締局の秘密エージェント(囮捜査官)だった。
公演保証金5000万円は、知人の不動産業者に支払って貰った。
- 1985年 1月26日、四代目・竹中正久が神戸の山口組新本部の上棟式の後、大阪府吹田市のマンションで、待ち伏せていた一和会・二代目山広組系組員に銃撃され意識不明のまま翌27日に死亡した。
- 1985年5月12日、ハワイ州でマイケル・ジャクソンの日本公演の公演4億円とする偽の基本契約書に署名し締結した。
- 同年5月15日、ヒロ佐々木はワイキキのアラモアナ・ホテルで、米陸軍から借り出した拳銃や機関銃を竹中正に見せ、アメリカ陸軍の拳銃や機関銃の購入を持ちかけられる。
この姿が隠しビデオで盗撮された。
報復作戦のさなかで武器が必要だったこともあり、竹中正としては是非とも乗りたい話ではあったが、警察や一和会の目もあることから躊躇した。
- 同年5月24日、ヒロ佐々木が来日し、竹中正は今年5月末日までに保証金4億円をハワイに送金することを求められ、この送金が遅れたとしてさらに8800万円を詐取された。
- 同年8月末、ヒロ佐々木はマフィア組織「ジョン・リー一家結成25周年記念パーティー」の招待状を、山口組の主だった幹部あてに送付。
この招待状は大阪空港で局止めになって山口組幹部達の手には届かなかったが、竹中正と織田組組長・織田譲二が引っ掛かりハワイへ渡航した。
2人は記念パーティーに出席し、そこでヒロ佐々木から、ロケット砲や機関銃の購入を再度持ちかけられ、2人はこの話を承諾。
- 同年9月3日、竹中正と織田譲二、香港の元飲食店店主・梶田聖の3人で取引に赴くが、そこで「アメリカ連邦麻薬取締局」により逮捕された。
マイケル・ジャクソンの日本公演やマフィアのパーティーも全て架空の話であった。
竹中正久四代目の報復として「ロケット砲を操作できる男を探してくれ」と頼み、報酬として5万ドルの支払いを申し出たなど、ロケット砲など密輸未遂、麻薬不正取引き、殺人教唆など19件の組織犯罪防止法、麻薬、銃器取締法の各違反、殺人謀議罪の疑いで逮捕され、オアフ刑務所に拘置された。
- 1986年4月26日、一連の取引の模様は全て隠しカメラで収録されており、動かぬ証拠となっていたが、ヒロ佐々木がハワイではものすごく評判が悪かったこと、日本から山口組顧問弁護士が頻繁にハワイにかけつけたこと、陪審員を買収したことから、竹中正と織田譲二は無罪判決を受け釈放、帰国した。
- 2014年5月、死去。
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