新義安
新義安(シン・イー・アン、しんぎあん、Sun Yee On)は香港を拠点とする犯罪組織(香港黒社会)の一つで、三合会の構成組織。
概要
- 14Kや和勝和などと並び、三合会を構成するうちの主要組織として知られている。
- 新義安の構成員は2万5千人ほどであるとも6万人ほどであるとも推定されるが、あくまでも推定の域を出ず、その正確な規模については定かではない。
- 活動地域については、香港、東南アジア地域を始めとして、英国、ベルギー、フランス、オランダ、および日本、そして中国大陸の特に広東省など、世界各所に散在しており、広域に及ぶものであると見られている。
- 潮州系の洪門とされる。
略歴
- その発生時期については諸説があり、19世紀後半に生まれた潮洲系秘密結社の流れを汲むとする説や、これを直接の源流とはしないとする説では、1919年に向前(Heung Chin)という人物により、香港で創設された「義安工商総会」という結社を起源とする説がある。
- 新義安は1980年代~1990年代にかけて、香港映画業界の支配権を掌握した。
- 香港映画「ゴッド・ギャンブラー」などで知られる映画俳優・監督向華強(チャールズ・ヒョン、Charles Heung)は、新義安の創設者・向前の息子であり、彼自身も新義安の有力者であったといわれる。
- 香港返還前の1988年から既に中国共産党政府と接触していたことから、最も中国政府に近い黒社会組織ともいわれる。
抗争
- 2009年8月4日、最高幹部の一人である李泰龍が、ホテルの玄関前において殺害された。
摘発
- 2010年3月30日、香港警察当局が新義安に対する大規模な捜索に乗り出し、覚醒剤の密売などで78人を逮捕した。
容疑者のうち31人が中学生と高校生で、最年少は13歳という構成員の低年齢化が明らかになった。
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