太陽会
太陽会(たいようかい)は台湾の広域暴力団で、台湾三大黒社会組織・天道盟の下部団体で、天道盟最初の六大下部団体の一つ。
概要
- 天道盟所属の最大勢力で超武鬪派組織だが、現在は分裂状態。
- 活動地域は主に台湾北部、総構成員は現在、数千人とも言われている。
略歴
- 1984年、一清特別案件(全国で黒社会壊滅運動)にて逮捕・入獄することになった角頭たちに対して、巨大な勢力への不満を募らせ、刑務所内で本省人系ヤクザ連盟を結び、外省人系の竹聯幇に対抗することを提案。呉桐潭はこの提案に応える。
- 1987年、皆の出獄後、台湾各地で太陽会、済公会?、孔雀会?、不倒会?、敏徳会?、鴨覇会?の下部団体を設立。
呉桐潭は太陽会の会長に就任し、施春成は副会長を就任した。
- 太陽会は超武鬪派で、暗殺、恐喝、抗争の事件を次々と起こし、迅速に勢力を拡大。
- 1990年、呉桐潭は刑事事件で指名手配され、中国大陸(中華人民共和国)に逃亡。
- 1992年4月、呉桐潭は逮捕され入獄。副会長・施春成が二代目会長に就任した。
- 1994年6月、呉桐潭が出獄後に再度、太陽会を統括する事を表明したが、施春成はこれを拒絶した。
両派は勢力闘争を引き起こしたが、最終的には呉桐潭を「総裁」とする事で、一度は闘争を終結させたが、施春成は新会長に施春成系新派の閻当利を指名した。
これに呉桐潭は強烈に反発し、新旧両派の勢力闘争は、新旧分裂となる全面的な抗争に発展した。
- 1996年、台湾での刑事事件で、呉桐潭と施春成はそれぞれ中国大陸の福州と上海に逃亡したが、新旧両派の抗争は続いていた。
- 2002年3月、施春成系の新派会長・閻当利が自宅近くで、呉桐潭系旧派の殺し屋・鄭国周に暗殺される。
その後、副会長の呉桐潭系旧派・徐文賢(元・旧派の特攻隊隊長)が四代目会長に就任した。
- 現在も、新旧両派の闘争は続いている。
主な凶悪事件
- 新旧の太陽会の抗争は、太陽会勢力を衰退させたが、同様に台湾の治安状況を極めて悪化させた。
- 呉桐潭系旧派は、施春成系新派との抗争で、銃撃などの過激な手段で何度も暗殺を行い、政治の選挙に介入して地盤を奪還し、利益を奪うなど、新派の粛清に対してすでに制御できない状態となる。
- 2001年11月、新派の構成員・徐明徳が結婚式当日に銃撃される。
- 同月、新派と同盟関係の新竹三環幇の幇主・賴增財が、旧派構成員により自動小銃で射殺された。
- 同年12月、新派の台北万華一帶の親分・蕭英旭が射殺された。
- 2002年3月、新派会長・閻当利が自宅近くで、呉桐潭系旧派の殺し屋・鄭国周に暗殺される。
- 同年6月、桃園龍潭一帶の親分・呂学義は、旧派との地盤の奪い合いで射殺された。
- 同年10月、利益関係からホテルの有力者を暗殺を実行したが、誤って有力者のガードマンを射殺した。
- 政治家の暗殺に関連して、何度も新派と同心会?との抗争事件が発生。旧派は、多くの政治家や企業の有力者に対し恐喝を繰り返した。
- 呉桐潭はカンボジアに暗殺部隊を創立し殺し屋を育成し、多くの名を連ねた暗殺名簿を作成して一連の暗殺を行う訓練を行った。暗殺名簿には二代目総裁(盟主)・陳仁治も含まれた。
- 2003年、旧派の親分‧呉桐潭と旧派会長‧蘇倫養は逮捕され、抗争は一時的に終息となったが、呉桐潭は刑務所の中でも一定の影響力があり、台湾当局は動向に注視している。
歴代会長
初 代 - 呉桐潭(後の旧派の親分)
二代目 - 施春成(後の新派の親分)
三代目
呉桐潭系旧派 - 蘇倫養
施春成系新派 - 閻当利
四代目
呉桐潭系旧派 - 吳錫聰
施春成系新派 - 徐文賢
五代目 - 曾盈富
六代目 - 黃天陽
歴代総裁(盟主)
初 代 - 黃天陽
最高幹部(旧派)
本会系=主流系、分会系=非主流系
本会系
総会長 - 呉桐潭
会 長 - 蘇倫養
副会長 - 呉錫聡
執行長 - 呉桐茂(呉桐潭の実弟)
顧 問 - 劉川園
護 法 - 吳志文
護 法 - 鄭国周
本会系直参団体
組 長 - 余順智
組 長 - 李建亞
組 長 - 張平瀚
本会系暗殺部隊
(虎頭は太陽会で暗殺部隊隊長の職名)
初代虎頭 - 曾盈進
二代目虎頭 - 黃昌泰
三代目虎頭 - 廖文彬
四代目虎頭 - 鄭俊煥
分会系(二次団体)
基隆分会系
分会長 - 謝金峰
副会長 - 不明
総護法 - 不明
分会系直参団体(三次団体)
組 長 - 陳錦豊
組 長 - 陳祥麟
組 長 - 沈春雄
特攻隊隊長 - 吳孝中
台北分会系
分会長 - 曾盈富
執行長 - 洪瑞鴻
虎 - 鄧永燃
虎 - 洪瑞臨
分会系直参団体(三次団体)
組 長 - 余進長
組 長 - 董智泰
組 長 - 洪進雄
組 長 - 陳凱倫
組 長 - 林志堅
突擊隊隊長:潘恆逸
桃竹苗分会系
分会長 - 梁瑞文
副会長 - 周超雲
総護法 - 陳長齡
護 法 - 楊榮錦
護 法 - 葉雲全
分会系直参団体(三次団体)
特攻隊
竜潭組
中壢組
新屋組
湖口組
新竹組
新埔分会系
分会長 - 金榮光
顧 問 - 黃文錦
総護法 - 何信億
護 法 - 周宜忠
樹林分会系
分会長 - 陳詩寶
執行長 - 不明
総護法 - 不明
汐止分会系
分会長 - 徐欽炫
執行長 - 不明
総護法 - 不明